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AIレビュー機能をリリースしました

k432

AIレビュー機能をリリースしました

こんにちは、microCMSでプロダクトマネージャーをしているk432です。

今回は、コンテンツ公開前の確認を支援する新機能として、AIレビュー機能をリリースしました。


まずはレビューのフローの中で、AIがレビューコメントを残せる機能として提供を開始します。人のレビューを置き換えるためではなく、見るべき観点を早く洗い出し、レビューの質とスピードの両方を支えるための機能です。

この記事では、この機能がどのような背景で生まれ、どのような考え方でリリースしたのか、そしてどのように使えるのかを紹介します。

なお、この記事では機能の全体像と考え方を中心に紹介します。
具体的な設定手順や使い方の詳細については、あわせてドキュメントをご確認ください。

背景

なぜAIレビュー機能が必要なのか

コンテンツを作る仕事では、公開する直前の確認作業は、少し緊張感を伴うものではないでしょうか。

誤字脱字がないか。意図しない表現が紛れていないか。必要な情報は揃っているか。公開ボタンを押す前に何度も目を通すその時間は、品質を支える大切な工程です。

一方で、その工程は制作本数が増えるほど重たくなりやすいのではないかと思います。丁寧に確認したいが、スピードも落とせない。そうした両立に向き合っているチームは少なくないはずです。

たとえば、次のような課題があります。

- 記事やお知らせの本数が増えるほど、レビュー担当者の確認負荷が高くなる
- レビュアーごとに見る観点が異なり、指摘の粒度や品質にばらつきが出やすい
- 軽微な表現の揺れや記載漏れの確認にも、人の時間が使われる
- 修正後の再レビューでも、同じ観点を何度も見直す必要がある

もちろん、最終的な判断は人が行うべきです。ただ、毎回ゼロからすべてを人力で確認する運用は、コンテンツ量が増えるほど負担が大きくなりやすいように思います。

そこでmicroCMSでは、公開レビューの体験にAIを組み込み、レビューの初動を速くしながら、確認品質を安定させる仕組みを提供します。

AIがあらかじめ観点に沿ってレビューコメントを返すことで、レビュー担当者は「どこを見るべきか」をつかみやすくなります。最初の見落としを減らし、人は本当に重要な判断に集中しやすくなることが期待できます。

機能内容

概要

今回のリリースでは、公開レビューに対してAIレビュアーを設定し、レビューコメントを生成できるようになりました。

主な特徴は次のとおりです。

- 公開レビューでAIレビュアーを選択してレビューを実行できる
- AIレビュアーごとに名前、指示内容、対象API、自動レビューの有無を設定できる
- 修正後に再レビューを依頼し、やりとりを重ねられる
- 複数のAIレビュアーを作成し、用途ごとに使い分けられる

今回のスコープでは、AIはレビューコメントを残すところまでを担当します。AIが直接コンテンツを書き換えたり、修正を自動適用したりする機能は含まれていません。

AIによる入稿や生成の体験については、すでにリリースしているMCPサーバーも含めて、今後さらに実務に入り込める形へと強化していく想定です。

今回新たに届けるのは、公開前の品質を支える「守り」の機能です。入稿や生成のような「攻め」の活用は大きな可能性がある反面、チームの運用を根本的に変えるきっかけにもなります。既存の制作フローに無理なく馴染み、一般のユーザーにも受け入れていただきやすいレビュー支援を加えることで、AI活用の幅をより広げていきたいと考えています。

すでにAIを活用している方から見ると、「レビューの前に、まずAIで文章を作ればよいのではないか」という考え方もあるかもしれません。実際、それがうまく機能する場面も多いはずです。

ただ一方で、現時点ではAIの活用度合いには個人差があり、誰もが同じ精度でコンテンツを作成、入稿できるわけではないとも考えています。だからこそ、レビューの工程にAIを入れることには意味があります。レビューはフローの中で実施を促しやすく、チームとして品質確認の観点を揃えやすい工程です。AIレビューがゴールキーパーのような役割を担うことで、個人のAI活用スキルに依存しすぎず、公開前の品質を支えやすくなることを期待しています。

使い方

利用の流れはシンプルです。

1. サービス設定でAI機能を有効にする
2. AIレビューを有効にする
3. レビュー設定画面でAIレビュアーを作成する
4. 公開レビューの詳細画面でAIレビュアーを選択して実行する

AIレビューでは、レビュアーに設定した指示に加えて、レビュータイトル、レビュー説明、コメント、コンテンツデータ、差分データなどをもとにコメントを生成します。

そのため、「このAPIでは表記ルールを厳密に見たい」「この種類のコンテンツでは事実確認観点を重視したい」といった運用に合わせて、レビュアーごとに観点を変えられます。

運用に合わせてAIレビュアーを設計できる

コンテンツの種類が変われば、レビューの観点も変わります。

まずは使い始めやすいように、以下の4つのテンプレートを用意しています。テンプレートをベースにしつつ、実際の運用に合わせて内容をカスタマイズすることも可能です。

  1. 標準: 全体のバランスを見ながら、基本的な確認観点を広くチェックする
  2. リスクチェック: 誤解を招く表現や公開前に気をつけたいリスクを重点的に見る
  3. 内容重視: 説明不足や構成のわかりにくさなど、内容面を中心に確認する
  4. 表現重視: 表記揺れや言い回し、読みやすさなど、文章表現を中心に確認する


AIレビュアーは複数作成でき、適用範囲もAPI単位で設定できます。
レビューの観点をチームの運用に近づけながら、現場に合ったレビューを組み込みやすくしています。

利用方法と提供条件

オプトイン方式を採用

AI機能は、サービス単位で明示的に有効化した場合に利用できる仕組みです。

AI利用は、法務や社内運用の観点でも慎重な判断が求められやすい領域です。そのためmicroCMSではオプトイン方式を採用し、規約への同意を行ったうえで、AI機能全体と各機能を個別に有効化できる設計にしています。

また、AIレビューが無効な場合は、レビュー設定画面やレビュー詳細画面でも利用できない状態が明確にわかるようになっています。

AIクレジット制

AI機能の利用量は、サービスごとのAIクレジットで管理されます。対象プランでは、AIクレジットが毎月自動で付与され、AIレビューの利用時にクレジットを消費します。クレジットは月ごとにリセットされます。

なお、AIクレジットは対象プランに含まれており、利用にあたって追加料金は発生しません
現時点では追加のAIクレジットを購入することはできませんが、今後の提供については、利用状況などを踏まえて検討してまいります。

1回のレビューで消費するクレジット数は、レビュー対象となるコンテンツ、カスタムした指示の内容、出力される文字数によって変動しますが、平均して7クレジット程度を想定しています。

今回のAIクレジットは、将来的にほかのAI機能を追加した場合にも共通で利用されるクレジットです。

対象プラン

AIレビュー機能は、以下のプランで利用できます。
(カッコ内は毎月付与されるクレジット数です)
※ プランごとに毎月付与される標準のクレジット数は、今後見直される場合があります。

現在のプラン
- Team(700)
- Business(7,000)
- Enterprise(14,000)
※ Enterpriseプランの付与クレジット数は、ご契約内容によって変動することがあります。

旧プラン
- Advanced(14,000)

できるだけ多くのチームに実際の制作フローの中で使っていただき、価値の検証と改善を進めていくことを重視しています。コンテンツ生成のような「攻め」の活用に比べて、レビューは既存の運用に無理なく組み込みやすい領域です。多くのユーザーに自然に使っていただける形で価値を届け、そこから改善を重ねていきます。

AI機能を広げていくうえでも、この順番には意味があるのではないかと考えています。安心して試せて、効果も実感しやすいレビュー支援を加えることで、AIを業務の中で受け入れる土台をさらに広げやすくなるはずです。

これから

今回のリリースは、microCMSにおけるAI活用の幅をさらに広げるアップデートのひとつです。

公開前レビューにAIを自然に組み込み、レビュー品質の底上げと確認負荷の軽減にどこまで寄与できるかを磨いていきます。そのうえで、レビュー精度の向上や、より使いやすい再レビュー体験なども継続して改善していく予定です。

同時に、AIを使った入稿や制作体験についても、MCPサーバーを軸に強化を進めていきます。攻めと守りの両面でコンテンツ運用を支えられる状態を目標とします。

コンテンツの品質を守りながら、制作スピードも落とさないための機能として、ぜひAIレビュー機能をお試しください。

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2021年にmicroCMSに参画。カスタマーエンジニア兼マネージャーを経て、現在はプロダクトマネージャーとしてプロダクトと経営の両面を担当しています。